ケトスティックは身体がケトーシス状態になっているかを計測する試験紙
ケトジェニックダイエットを実施する中で最も大事とも言えることは、身体をケトーシス状態にする、ということです。身体のエネルギー源が通常のグリコーゲンからケトン体になっている状態がケトーシス状態となり、このケトーシスを活用して減量しやすくするのがケトジェニックダイエットとなるので、ケトーシス状態にならない限りはケトジェニックダイエットと言えず、糖質制限ダイエットとなってしまいます。
このケトーシス状態になったかどうかを把握するために利用するのがケトスティックです。ケトジェニックダイエットに慣れてきている人であれば、体感や体重の落ち具合からケトーシス状態になったかを感覚で掴む事ができますが、初めてケトジェニックダイエットに挑戦する方などはケトスティックなどでケトーシスになったかどうかを確認する事が必要となってきます。
ここではケトスティックの使い方や購入方法を解説していきます。
改めてケトスティックとは?
ケトスティックは正式名称としてはケトン体試験紙と呼ばれるもので、体内にケトン体が発生しているかを尿から確認できる試験紙です。子供の頃に実験で使ったリトマス試験紙のように、ケトン体に反応して試験紙の色が変わるものです。
形状としては板状のプラスチックの先端に試験紙がついており、この試験紙の色がケトン体の濃度によって変わってきます。
ケトスティックの使い方
ケトスティックの使用方法はとても簡単です。
・尿を紙コップなどに採取しケトスティックを浸すか、排尿中に直接尿にケトスティックを当てる
・15秒ほど待ったらケトスティックの容器や、説明書に表示されているカラーチャートと見比べて、ケトン体が出ているか確認する
試験紙自体が非常に小さいため、尿に当てるのは一瞬でも問題ありません。
実際にケトーシスになっていればケトン体が反応し、尿を当ててだいたい15秒程度で試験紙が変色します。
説明書には15秒以上経過するとさらに変色が進み、本来の計測結果と異なる色味になってしまう、と記載されていますが、実際にはある程度色が変わった後はさほど変色しないので、そんなに急いで計測する必要もありません。
15秒経過後は容器や説明書に記載されたケトン体濃度を示すカラーチャートと見比べて、どの程度反応しているのかを確認します。ケトン体がたくさん出ていれば出ているほど色味は濃い色合いに変化します。当然ケトン体が出ていない状態であれば試験紙はまったく変色しません。
ケトスティックはいつ使えばいい?
ケトスティックを使うタイミングですが、特別な決まりはありません。寝起きのタイミングの方が食事などの影響を受けにくいから朝に使うべきという意見もあれば、一日の最後の食事が終わって1時間程度経ったぐらいが最もケトン体濃度が高まるので夜に使うべきという意見もあります。
いずれにしても、ケトーシスに入っている状態であれば時間帯によって全く出なかったりたくさん出すぎたりということもないので、毎日同じタイミングで測れる時間帯にするのが良いでしょう。
連日使うという条件を考えれば、毎日同じ条件で測定できる起床後のお手洗いのタイミングが比較しやすいのでおすすめです。
またケトジェニックダイエットを続ける励みになるということであれば、1日の中で複数回計測してみてもいいでしょう。
ケトスティックを使う注意点は?
ケトスティックは長期間空気に触れていると試験紙が劣化してしまうため、封を開けた後は容器に記載された使用期間内で使うようにします。劣化が進んだケトスティックはケトン体に反応しづらくなってしまいます。
使う前に他の水分に浸したり、試験紙部分を触ったりすることも避けましょう。
また糖尿病などの疾患を持っている方は、ケトジェニックダイエット目的の計測となりません。
(※もともと糖尿病等を患っておられる方はケトジェニックダイエットは実施できません)
ケトスティックが反応しない場合は?
よくケトジェニックダイエットに初めて取り組む方からの質問で「ケトスティックがまったく反応しません」というものがあります。使用期限が過ぎているなどのケトスティックの劣化も考えられますが、ほぼほぼ大多数の方は、まだケトーシス状態になっていないだけ、というのが正解でしょう。
ケトーシスに入るまでは何度もケトジェニックダイエットを行っている方でも数日、長い方だと2週間以上かかってしまう場合もありますので、数日間で出ないからといって心配する必要はありません。
もっとも2週間以上続けているのにケトーシスに入らない場合は、自分が思っている以上に糖質を摂取してしまっているケースが大半ですので、改めて食事メニューを見直してみるのが良いでしょう
ケトスティックはどこで買える?
ケトスティックの購入はネットショッピングがおすすめです。ドラッグストアなどで注文し取り寄せてもらうこともできますが、そもそも国内流通しているメーカーで一般向けのケトン体試験紙は販売されていないため、輸入商品か医療関係者向けの商品が中心となっているためです。
価格もネットショッピングの方が安く手に入れられるため、Amazonや楽天などで購入するようにしましょう。
ケトスティックを安く使うには?
ケトスティックは概ね50本程度入っているため、なかなか使い切れるものでもありませんが、さらに安価に使おうとする場合は、ケトスティックをカッター等で2つに分けて使う事もできます。試験紙サイズが半分になるため、計測の正確性は落ちてしまいますが、当然倍の回数を使えるようになります。
また長期的に使う予定があれば、ケトスティックではなく呼吸で計測が行えるケトンメーターを購入するのも選択肢となります。ケトンメーターは息を吹き込むことでケトン体濃度が測れるもので、非常に手軽かつ何度でも使用することができます。計測方法が異なるため、全く同じ結果にはなりませんが、ケトスティック同等に計測を行うことができます。
ケトスティックを上手く使いこなそう!
ケトジェニックダイエットは、身体をケトーシス状態にするという、目に見えない部分の調整を行わなければならない点が難易度の高さとなっています。そのため、ケトーシス状態にあるかどうかを計測することはケトジェニックダイエットの成功確率を大きく高める事に繋がるため、ケトスティックはケトジェニックダイエットを行ううえで強い味方となってくれるでしょう。